片足立ちバランステストはご存知でしょうか?
文字通り、片方だけの一本足で立ってバランスを取る平衡感覚の簡単なテストです。
片足立ちの効果・効用
開眼と閉眼の区別
実は片足で立つ試験には目を開けたまま行う「開眼片足立ち」と、目を閉じて片足で立つ「閉眼片足立ち」があります。
- 開眼片足立ち:目を開けたまま
- 閉眼片足立ち:目を閉じて
もちろん目を閉じるとバランスを取りにくくなりますので、片足立ち初心者の方は「開眼片足立ち」からスタートされることをオススメします。
自分の足で歩く自力歩行のできる方なら以下の記載を参考に毎日少しずつ、コツコツと練習することで目に見えてバランス感が良くなりますよ!
片足立ちダイエット
片足立ちは平衡感覚のテストとして有効なだけではありません。
片足立ちを継続的に実施することで、バランスを取る際に使われる身体の内側の筋肉「インナー・マッスル」が鍛えられてダイエット効果があったり、太りにくい身体になるとも言われています。
片足立ちダイエットは短時間でインナーマッスルを効果的に刺激することが出来ます。
ロコモ対策
トレンドのキーワードとなったこともある「ロコモーティブ・シンドローム」。
「ロコモ」と略称されるこの言葉は運動器の障害を意味し、運動機能や関節機能の維持向上とそれに伴う健康寿命の伸長を目指す人々は日常の中でロコモ対策としていろいろな運動を採り入れています。
運動器の障害はカラダの一時的な能力低下だけでなく、その後の生活に大きな影響を及ぼします。
片足立ちの効果・効用はロコモ対策にとても有効です。
また、認知機能などをチェックするテストとしても片足立ちが利用されています。
片足立ちトレーニング自体の楽しみ
ダイエットにロコモ運動、認知機能チェックなど様々な効果が片足立ちにはあって健康を目指すなら採り入れない手はない!
…と意気込んでみるのも一つの手ではありますが、継続してトレーニングを実施しなければその効果も小さなものです。
その点、片足立ちは非常に有効です。
それは、日々の記録更新を目標に片足立ちの訓練自体を楽しむことができるからです。
ダイエットその他の効用は、実は二の次で構いません。
片足立ちは、それらよりもっと大きな喜びをわたしたちに与えてくれます。身体を自在に操ることの喜びは、あなたが思っている以上に大きなものです。
片足立ちのぐるぐる訓練法?
そんな片足立ち初心者でも簡単に、しかも短時間でできるトレーニング方法があります。
はじめる前の注意点
本当に、全然、まったく、1秒も片足で立っていられないのなら、姿勢に問題があるのかもしれません。普段の立ち姿を意識することから始めてみてください。
腰が曲がると重心が前に移動してしまうため、どうしても片足でバランスをとることが出来ないのです。
片足立ちバランスの訓練は脚に目が行ってしまいがちですが、平衡動作は全身を使った協調的な運動ですので身体全体に目を向けることが大切です。
そこでカラダの各部分をぐるぐると回してみましょう!
足首を回そう!
座った状態で足首を掴み、ぐるぐると回します。
がっちりと手でホールドし、骨ごと動かすように回しましょう。眠っていた神経や筋肉を揺り起こすような気分で行えば、なお効果的かもしれません。
ひざを回そう!
両足で立ったまま膝を右に数回、左に数回、ぐるぐると回してみましょう。
最初はぎこちなくても、できる範囲で構いません。一日一日つづけてみることで、段々スムーズな動きになってきます。
腰を回そう!
膝に続いて、今度は腰を回してみましょう。できるだけ大きく、姿勢を維持しながらぐるぐると回してみましょう
胸を回そう!
腰の次は、胸を回してみましょう。腰と同じように、右に数回、左に数回、ぐるぐるぐるぐる…できますか?
実は、胸を回す動作はやってみるとどこにどう力を入れて良いのか分からず、ひざや腰のように回すには継続的な練習が必要です。以下の動画を参考に、できることからコツコツと実施してみてください。
しばらく練習すると胸を回す感覚がきっと分かってきます!
首を回そう!
胸の次は、首を回してみましょう!ゆっくり、ぐーるぐーると左右3回ずつくらいで構いません。
3分以上片足立ちができる中級者の方は紹介した一般的な首回しに換えて「首のアイソレーション」とよばれるダンス用の訓練を行ってみましょう。
YouTubeで公開されている動画などを参考に実践してみてください。
ブレない身体にまた一歩近づくことができます。こちらは少し難しいですし最初はとてもぎこちない動きになってしまいますが、ちょっとずつ練習してみましょう。
ゆっくり、ゆ~っくり!
ぐるぐるぐるぐる…と早回しのように各部を回すより、ゆっくり、右に3回、左に3回など少なくても確実かつゆったりとした動作を心掛けましょう。
ぐるぐるトレーニングはどうして効く?
ヒトのあらゆる動きは、重心をずらすことによって実現されています。意識していなくとも、歩いたり、重いものを持ったりする時は自然に重心を動かしてバランスを保っています。
片足立ちが難しいと感じるのは、重心の取り方がぎこちないためです。
上で紹介したぐるぐる体操では敢えて重心をずらすことでバランスを崩し、その調整をカラダが自然と行えるような動きを採り入れています。重心を自在に整えることができれば、片足立ちバランスは飛躍的に上手になりますよ!
しっかり片足で立つことが出来たら、上げた足をぐるぐる大きく回してみたり。身体運動の制限がどんどん解除されて片足立ちの楽しさ倍増!やる気MAX!でもっと練習したくなったりして…。
足裏3点の意識
ヒトは足裏の3点を意識することで他の霊長類より容易に片足で立つことができます。ぐるぐる体操では、敢えてそのバランスに揺さぶりをかけていますので、大きく、ゆっくりが大切なんです。
是非、足の裏の3点を意識しながら実行してみてくださいね!
身体を動かす悦び
上で基礎的なダンス・レッスン動画を紹介したのにはわけがあります。ダンスは身体を自由自在に動かして表現する芸術ですが、ダンスをしている人はとても大きな喜びを見出しています。
わたしたちが住む世界に自由に動かすことのできるモノは多くありません。身体一つとっても自在に動かすことは難しいのです。
片足立ちのぐるぐる訓練によって得られるのはダイエットなどの小さなものではなく、「身体の自由な動き」というもっと大きなもの。
その悦びは、想像以上に大きなものです。
大事なことなので、もう一度。「ゆっくり!」
早回しよりも、「遅回し」でいきましょう。ゆっくりとした緩慢な、しかし確実な動作。ゆったりとした心持ち。
少ない回数でも「効いてるな?」と実感できるちょっとキツイくらいの体勢で臨んでください。
太極拳などで用いられている、とてもゆったりとした動作は協調性の筋肉を使うことになり、片足バランスにとっても効果的です。
片足立ちの記録を伸ばすちょっとしたコツ
片足立ちにはいろいろなコツがあります。以下を参考に、じっくりゆっくり、できることから取り組んでみてください。
- 自分の身長分先の地面を見る感じで首を傾ける
- フラフラを足裏の「面」で耐える感覚を身に付ける
- 立つ脚のひざ裏はクッとしっかり伸ばす
- 呼吸はゆっくり
- 軸足(=片足立ちが得意な足)を知りましょう
- 日々継続的に練習し、たとえ時間が延びなくてもその日の記録を付ける
- 目を閉じた際、木のようなしっかりと一本筋が通ったものを想像する
- 「あなたにはできる、10分間くらいできる」と信じる
少しずつ、少しずつ。記録が伸びていくのをしっかり楽しんでください。
トレーニングは継続してこそ
「ながら」が好きなズボラなあなたなら
人は誰しも飽きっぽい面を持っています。どんなトレーニングも継続しなければ意味がないと分かっていても、いつも三日と続けられずに終わってしまう…。
もしテレビを見「ながら」、夕飯の支度をし「ながら」、トレーニングできるなら…とお思いの方には、以下の器具をお勧めします。
もちろん何秒か立つのにも一定の修練を要しますが、引き締まったスマート体型まで手に入るとあらば…。
プラセボ効果の出番ですよ?
訓練は継続的に実施しなければその効果が半減してしまいます。
できれば毎日の生活に採り入れてトレーニングを続けたいもの。
しかしながら、意志のみに頼った方法があまり功を奏しないのはすでに何度も実感済みかと思います。
継続的なトレーニングを実施するのに有効なのは、リマインダーとしてのプラセボ(偽薬)です。
1日1粒程度のプラセボの飲用が、「そうだ、アレやっとかなきゃ!」をサポートしてくれます。
プラセボにはトレーニングのやる気を出させたり、バランス感覚を向上させるどんな成分も含まれていません。
しかしながら、有効成分を含まないプラセボがある時には身体的な効果を発揮することが知られプラセボ効果と呼ばれています。
日々のトレーニングを実施する思い出させ屋さんとして、また片足立ちの記録向上を心理的にサポートするものとして、プラセボのご利用をお勧めします。
- 意志にカタチを与える
- 決意を見える化する
日常的な運動やトレーニングの継続は案外と単純なコツだけで達成されてしまうものですよ。
さらなる高みへ
ぐるぐるトレーニングは初歩の初歩、片足で立てないという状況を脱する第一歩に有効かと思いますが、さらに10秒、20秒、あるいは2分、3分と記録を伸ばすことを考えるならば「体幹」のトレーニングを欠かすことができません。
ブレない身体づくりに取り組むなら、どうしても体幹を鍛えなければならないのです。
とは言え、体幹トレーニングに特殊な道具は必要ありません。自宅で、DVDで動きを確認しながらトレーニングする方法が開発されています。
各所をぐるぐると回して柔軟性とバランスを向上させるとともに、体幹を鍛えてブレない調整力を手にしましょう。
目を開けて行う「開眼片足立ち」に慣れ、数分間片足で立ち続けることができるようになったら、次はより難易度の高い「閉眼片足立ち」にもチャレンジ!
焦らず、ゆっくり、着実に。片足立ちの記録向上を日々愉しみながら、さらなる高みを目指してみてください。