鼻づまりを治すには鼻洗浄・鼻うがい?口呼吸による喉や舌の乾き解消法

鼻づまりには2つのパターンがあります。

  1. 自分で症状に気付いている「自覚的鼻づまり」
  2. 自分では鼻が詰まっているとわからない「かくれ鼻ずまり」

季節的な、環境的な

ヒトの鼻はとっても精巧にできていて、様々なことに活躍しています。

  • ニオイを嗅ぐ
  • 味覚を敏感にする
  • 息を吸ったり吐いたりする
  • 呼吸する際にゴミやウイルスを取り除いて空気に湿り気を与える
  • 上手に歌声を響かせる

ただの空気の通り穴じゃないのです、全然。

鼻はエライ

鼻は色々な機能を、本人が意識しないで実行できるようなつくりになっています。

鼻システムが鼻腔や副鼻腔などの生理学的、物理学的に大変重要な機構として組み上げられたとき、ちょうど現代の掃除機のごみ取り紙パックのように、要らないものを身体の外に出すための働きも備えられました。

鼻水やハナクソとよばれているものがそれに当たります。

不要なものをカラダの奥深くに入れる前に、鼻の中というほぼ表面で捉えて捨てる。免疫作用の一部として害のあるモノの侵入を未然に防ぐ。

鼻の働きを知れば、ハナミズや鼻糞が汚くてばっちいだけの存在でないことが理解できるはず。

鼻を詰まらせるもの

ただ、現代人が住まう環境は、かつてどんな動物も経験したことの無い人工的な環境です。

木や草や土や砂に囲まれて過ごす人は稀で、コンクリートとプラスチックなどの合成素材、排ガスなどに含まれるミクロの酸化物、あるいは人の手が加わった植林からもうもうと立ち上るスギ花粉などなどに包まれながら私たちは生活しています。

さらに言えば、免疫系の働きを維持・活性化すると言われる常在菌や寄生虫など共生関係にあった小さな生き物とも袂を分かち、バイキンはすべからく殺菌すべしと抗生物質で人体内の環境をも変革し続けています。

鼻はこうした環境とも闘う必要があるでしょう。人体にとって不要なものを人間がぞくぞく創り出して利用しつつ悩まされている…なんとも間の抜けた話ですが、事実だからしょうがない。

こうした人工的環境に対する過剰な防御作用として鼻の粘膜が腫れてふくらみ、通り道を狭めてしまう結果、鼻詰まりをたびたび誘発します。

季節ごとの花粉症は言うに及ばず、ハウスダスト、排気ガス、微生物、ウイルスなど。

鼻詰まりやくしゃみやのどの痛みによって本人に調子の悪さを実感させるに足る不要物が生活の場に溢れ、鼻炎、それも長期にわたってズルズル・グズグズと残ってしまう慢性鼻炎の患者さんの割合は増えているようです。

原因が特定できない?

引っ越した先で鼻の調子がおかしくなったのなら、新居の建材に使われていた化学物質に過敏なアレルギー性の反応を示してしまう「シックハウス症候群」が原因かも?

ペットを飼いだした途端に鼻づまりを感じるようになったのなら、ペット自身の垢や、ペットに付いたダニが原因かも?

いつも春先に目がかゆくって鼻水がぐしゅぐしゅで…うん、それ、花粉症ですね。

ゴホゴホッ、グズグズ…風邪でしょうね。

鼻づまりの中には原因が明らかで、原因を取り除くか、何らかの対策を練ることで調子が良くなる場合があります。

逆に、鼻詰まりの原因がよくわからないことも。

耳鼻咽喉科に相談してみても原因がはっきりせず、とりあえずの処置を繰り返すだけで改善もなく、しだいに鼻づまりを意識しない口呼吸生活に突入したりして…。

でも、鼻詰まりを甘く見てはいけないのです。

鼻詰まりろりん

鼻は呼吸をする機関です。鼻が詰まったままだと、十分な呼吸ができません。

そもそも呼吸とは、生活に必要な酸素を摂り入れ、不要になった二酸化炭素を外へ出す働きのこと。不十分な呼吸は、慢性酸素不足をもたらします。

鼾(いびき)、睡眠時無呼吸症候群

鼻がちゃんと通っていれば寝ている間にも十分な酸素が供給されますが、鼻の通り道がふさがれると鼾を誘発します。

カラダが求める酸素を、細くなった鼻の道をつかって力いっぱい吸い上げるためにスゴイ音が出てしまうのです。

また、鼻がダメなら口から吸っちゃえ!という自然な発想から口呼吸が開始される場合がありますが、就寝中は舌が落ち込んで喉を塞ぎやすいので、結局道がなくなって睡眠時無呼吸症候群のような病的な状態へと至ってしまう場合があります。

酸素が足りないと、脳は危険を察知して睡眠を切り上げてしまいます。

浅い睡眠は昼間の眠気を生じさせるでしょうし、夜の深い睡眠がもたらす成長ホルモン分泌のゴールデン・タイムを阻害し、不十分な酸素をやりくりするため倦怠感を起こして身体や精神を不活発な状態へと追いやるでしょう。

同時に、鼻のもう一つの機能である吸気湿潤・調温作用が使えないため、喉や舌が渇きやすく、ウイルスなどの侵入を許しやすくなります。

成長期は特に要注意

本記事は以下の本を参照しています。

就学前~成長期のお子さんを持つ親御さん向けの書籍で、鼻詰まりと子供の健康にまつわるあれやこれやが記載されています。

  • イライラする
  • 集中できない
  • 姿勢が悪い
  • 背が伸びにくい
  • 食欲があまりない
  • 運動が苦手

十分に呼吸ができない状態では、身体の発達や精神の安定が妨げられてしまうことがあるそうです。もちろん、色々な要因が絡むため鼻詰まりだけが原因ではないかもしれません。

アデノイド顔貌

また、口呼吸を続けていると「アデノイド顔貌」と言われるような特徴的な顔つきになる可能性のあることが知られています。

あごが小さく、口周りの肉が厚いため、横から見ると輪郭線が「ノ」型になる。

気になる方は「アデノイド顔貌」で検索してみてください。

小さい内から自分が口呼吸をしていることを自覚して、それが健康に悪影響を及ぼすとは考えないものです。周囲の大人が指摘することで改善する部分が大いにあるでしょう。

紹介した本では、さまざまな事例が紹介されます。抗アレルギー薬やステロイド点鼻薬、鼻洗浄などで改善が見られない場合、子どもでも手術による治療が適用できる場合があるそうなので、一度読んでみられてはいかがでしょうか?

イライラしたりキレやすかったり落ち着きが無くってADHD(注意欠如・多動性障害)が疑われていたのに、鼻づまりを解消したら落ち着いたなんて話も載っています。

隠れ鼻づまり

子どもの頃から鼻づまり。意識せずとも口呼吸。集中続いた試しなく、身体動かしゃ息上がる。

その人にとって鼻詰まり状態が「普通」になってしまうと、現状がありのままの私なので対策とかとったことないですよ?という方もおられます。

また、鼻のことは風邪とか花粉の時期以外に気にしたことは無いけれど、実は寝ている間に鼻が塞がってしまっている「かくれ鼻づまり」の方もおられるそうで。

睡眠時に喉が渇いて起きてしまうなんて方は、気付かれざる鼻づまりが原因となっている可能性があります。

鼻うがい・鼻洗浄

蓄膿症や鼻づまり解消用の薬もあるにはありますが、対症療法による一時しのぎの場合がほとんど。

また、イビキ解消用の口にフタするテープもありますが、鼻づまりがある状態で口を強制的に閉じると「苦しい!」という当たり前の理由で長続きしません。

実は、鼻ずまりに関しては鼻洗浄・鼻うがいの有効性が指摘されています。鼻粘膜への刺激を最小限にする生理食塩水を用いた洗浄で、誰でも比較的簡単に実行できる方法です。

通販でも専用の器具が購入可能。

それは明らかに実感できる鼻通り感だそうで、初体験時には驚くほど息を一杯に吸い込めるそうです。

気分爽快。なんだか愉快。

上記の手術も鼻洗浄の効果が薄い場合に適用が検討されますので、まずはこちらで試してみるのが良いでしょう。

憧れの「鼻唄まじり生活」が手に入るかも?