理科の実験はお好きですか?
暗記モノよりは遊びに近いから好き?
とてもいいですね。実験には、遊びゴコロが重要です。プラシーボを使って、みんなで遊んでみましょう!
生物学の定番実験:じょうぎ落とし
これを読んでいるあなたは、視覚を通じて脳に情報を送り文章の意味を理解しつつ、同時に目を動かし続ける高度な作業を無意識に行っています。
さらにはマウスやスマホの画面をスワイプする手の動きまでほぼ無意識に操作しています。
実はこれ、とってもすごいことなんです。
脳や関節や筋肉では電気がパチッと生じたり、いろいろな科学物質が放出されていたり…。目には見えない複雑で精巧な生命現象の結果、いろいろな動きが可能になっています。
さて、普段は全く意識しない、感覚刺激を受けてから行動へ移す際の反応時間を計る簡単な実験があります。
「定規(じょうぎ)落とし」です。
定規落としの方法
用意するもの
- 30 cm程度の定規
- ペアとなる相手
- 記録用の紙とペン
手順
- ペアの人が定規の上端を持ち、実験者が構えた手の高さに「0 cm」の目盛を合わせてキープします。
- ペアの人は合図やフェイク、勢いをつけないでそっと定規を手放します。
- 実験者は出来る限り早く落ちてきた定規をつかみます。
- 掴んだ定規の「親指の上」の目盛を紙に記録します。
- 同じことを5回行い、目盛の数値5つから平均値を求めます(最初に何度か練習しましょう)。
実際の実験では、「目盛の数値」から「反応時間」を求める換算式を用いて「反応時間」を求めます。今回のプラシーボ実験では煩雑な「反応時間」への変換を必要としませんが、もし興味があれば以下をご参照ください。
- 5 cm → 0.10秒
- 10 cm → 0.14秒
- 15 cm → 0.18秒
- 20 cm → 0.20秒
- 25 cm → 0.23秒
- 30 cm → 0.25秒
目盛の数字が小さく、短ければ短いほど、「反応時間」も短いことだけ分かればOK!難しく考える必要はありません。
ペアの人と交代しよう
同じことを、ペア同士で交代して行います。
どちらが反応時間が速いでしょうか?記録を比較してみましょう。
プラセボ実験
さてさて、プラセボ(偽薬)の出番はここからです。
もう一度ペアで役割を交代して、今度はプラセボを飲んで上記の実験を行ってみましょう。
今回もしっかりと記録をとります。
いかがでしょうか?記録に差は見られるでしょうか?
速くなった、遅くなった、変わらない。実験記録は正確に、正直に。
結果からどんなことが言えるか考えてみましょう。
もしかすると、そこには「プラセボ効果」の痕跡が認められるかもしれません。
プラセボ効果とは?
プラセボには、何かに効く成分というモノは含まれていません。しかし、そうしたものでも効くと思い込めば効くことが知られ、プラセボと呼ばれています。
今回紹介したプラセボ実験も、ただ飲むだけでなく「反応時間が速くなる」よう念じながら飲むと結果が変わるかもしれません。
自然や生物、あるいは自分自身や友人の身体や脳を対象に遊ぶつもりで楽しく実験を実施してみてくださいね!
※『プラセプラス』には反応時間を速くする成分を含みません。念為。