もっと速く走りたいのに、なかなかスピードが上がらない。でもどうすれば速く走れるようになるのかもわからない。
そんな時には、まず目と頭を使って、人が早く走るとはどのようなことなのかを確認しておきましょう。
少女たちの全力疾走
2013年度(平成25年度)上半期に放送されたNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』はもちろんご存知ですよね?
『あまちゃん』は必見です
能年玲奈ちゃん演じる天野アキと愉快な仲間たちが織りなす笑いあり、涙ありのドタバッタ・コメディを一度も観たことないって方は是非DVDかBDを手に入れて(あるいはレンタルして)観た方が良いですよ!傑作。
そんな『あまちゃん』の最終話、天野アキと足立ユイが防波堤を全力疾走するシーンがあります。
- 天野アキ役:能年玲奈さん
- 足立ユイ役:橋本愛さん
このシーンをよくよく見てみると、ユイがどんどん先へ行ってしまい、アキは遅れています。
何度か映像編集で仕切り直さなければ差が開きすぎるほど、この2人には圧倒的な走力の差があるように見受けられます。
2人の走り方はどのように違っているのでしょうか?
リズミカルに、ダイナミックに。
2人の走り方で最も大きな違いは、前の足が着いてから次の足が着くまでの時間です。リズムとかピッチが違うと言い換えても良いかもしれません。
タタタタタタッと走るか、タッタッタッタッタッと走るかの違いと言った方が分かりやすいでしょうか。
歩幅や筋力にも差があるのでしょうが、最も大きな違いはリズミカルな動きの部分にあります。
ここには、あなたが速く走るための大きなヒントが隠されています。
腕でリズムをつくる
走るという行為において推進力を生み出しているのは脚/足ですが、リズムを生み出しているのはそこではありません。
リズミカルに腕を振れ
リズムは腕で生み出されます。腕の振りがリズムをつくる。あるいは、腕の振りでリズムをつくる。
より速いテンポ(速さ)で腕を振ることが出来れば自然と脚もついてきますので、速く走るために、まずは腕の振りを速くする練習をすべきでしょう。
その為に用意したいのは、メトロノームです。
まずは楽に振れるテンポから始め、徐々に速めていきます。
どんどん速めていき、完全に遅れるようになったらその直前のテンポを記録します。ギリギリ腕を振れる速さを指標として、成長を確認するわけです。
また次の日には、楽に振れるスローなテンポから始めて…ということを繰り返しながら記録を採っていきます。
およそ2週間後、初日には腕を振りきれなかったテンポでも余裕を持って振れるようになっているのではないでしょうか?
そうなればしめたもの。
ウデリズムにイメージを合わせて
腕を速く振れるようになったら、今度はその腕の振りに合わせて脚を動かすイメージを頭の中でしてみましょう。
これはイメージ・トレーニングです。実際に脚を動かす必要はありません。
やはりメトロノームを使用して、徐々にテンポを上げていきましょう。
ヒトが走るという動作を行う時には頭の中の走るイメージを使うことになります。このイメージが遅いテンポで再生されたままだと、決して速く走ることはできません。
徐々に、イメージを速く走るものに更新してゆく必要があります。徐々に、昨日よりも今日は少しだけ速く。この繰り返しでイメージ・アップデートを行いましょう。
ウデリズムに脚を合わせて
イメージが更新されれば、実際の動きも明確に変わってきます。あとは実際に走ってみて確かめるしかありません。
- 腕の振りに合わせて脚を動かすことができるか?
- 練習通りに腕を振れているか?
これらを確認しながら走ってみましょう。
そこには、新たなイメージに合致するあなたの走りがあるかもしれません。
脳内イメージと身体操法の相互効果
脳内で作り上げた早動きのイメージを実際に身体化させるにはどうすればよいのでしょうか。
一つの答えは、「ラダートレーニング」です。
中学高校の部活動、あるいは小学生のスポーツ少年団などで広く利用されています。
陸上部、サッカー部、バスケットボール部などの経験者ならご存知かと思いますが、はしご状に組まれた紐の間をスッスッと脚を動かして抜けていくトレーニング手法で、やはりメトロノームを使って徐々にスピードを上げていくのが良いでしょう。
トレーニング用ラダーを活用して、はじめは極々遅く歩くにも疲れるくらいゆ~っくりとしたスピードから、小刻みにテンポを上げてゆくことを繰り返しましょう。
もちろん、腕の振りを忘れずに。
一気に足の回転速度が上がる魔法のような手法は存在しません。少なくとも数週間、数か月かけてイメージを身体化させてゆきましょう。
プラセボは効くか?
さて本記事は「プラセボの使い方」を紹介することを主目的としてます。
速く走れるのだと信じてみる
プラセボには、もちろん足を速くする成分も脚力を増す成分も含まれておりません。若干のカロリーを含んでいるため、エネルギーとしては利用できるかもしれませんが。
ただ何事にも言えることですが、自分には出来る、自分はもっと速く走ることができると信じることにはプラセボ的効果があるようです。
もし運動会や競技会、レースなどの本番で力を出し切れないことが問題なら、練習時からプラセボを飲み、本番前にもおまじないとしてプラセボといっしょに不安を飲み込んでしまえばいつも通りの力が出せるようになるかもしれません。
習慣化のきっかけに
あるいは、速く走るためのトレーニングを習慣化するきっかけとして利用することもできるでしょう。
トレーニングの効用を三日坊主で体感することはできません。少なくとも数週間の反復練習が必要であり、最大の関門は「続ける」ことだったりします。
そんな時には、「プラセボを一粒飲み込んだらトレーニングを始める」というルールを設定してみましょう。
心理的に大きな負担になりがちなトレーニングの前に、簡単にできる動作を組み入れる。そのことが、次の行動を起こすきっかけとなる。
そんな使い方もあります。
プラセボ製薬の「プラセプラス」
プラセボ製薬のプラセボ食品「プラセプラス」は、還元麦芽糖を主成分とするお菓子のようなプラセボ(偽薬)です。
おかしな成分はもちろん、足が速くなる有効成分や習慣化を促す薬効成分など一切含みません。だからこそ、お子さんにも安心して飲ませることができるでしょう。
もしいつもよりも速く走れたら、それはプラセボ効果と言えるかもしれませんね!
いずれにせよ、1人でも実践可能なリズム練習法で周りをじぇじぇじぇ!( ‘ jjj ’ )/と驚かせてみませんか?