完璧主義・完全主義すぎて何もできない、したくない。
完璧主義の方は完璧にできることしかやりたくないため、完璧にできるか分からないことはやりたくない/やらない傾向があります。
それが高じると何もできないことにコンプレックスを感じたりしてさらに動けなくなって難儀なことです。
不真面目な完璧主義者がまた一人…。
悩みのるつぼ、インターネット
悩みは各人各様、自らの悩みのタネに独自性を見出しがちですが、あにはからんや同じような悩みがインターネットには溢れ返っています。
ちえぶくろ
匿名の質問に匿名の回答が寄せられる、知恵袋。ここにも、自らの完璧主義に悩む学生の姿が。
完璧主義で心に余裕がないです
Yahoo!知恵袋「完璧主義で心に余裕がないです」
学生です
ここ最近やるべきことがたくさんでき、消化しきれなくなりそんな自分が嫌になってきています
(中略)
生きている、見えている世界が小さく、狭く閉じているように感じます。心に余裕をもちたいです
また、みなさんは完璧主義をどう克服しましたか?
共感される方も多いのではないでしょうか。
解決策はある?
完璧主義も悪くないというなら問題はありませんが、完璧主義が高じて何も出来なくなるのは嫌だと思われた小学生・中学生・大学生・大学院生のみなさん。あるいは既にコンプレックスを抱えていたり自己嫌悪気味の方。
もしかするとそのお悩み、プラセボ(偽薬)で解消できるかもしれません。
完璧主義者のテスト嫌い
当記事へ「完璧主義 テスト受けたくない」といった検索キーワードでのアクセスが散見されます。
試験前の憂鬱感が勉強に向かう手を休ませ、無間ネット・サーフィン地獄へと追いやっているのかも。
平凡な完璧主義
完璧主義の方には、自らの非凡さや有能さを信じたがる傾向があります。
と考えても良いはずですが、実際には違っています。
自らの出来なさ、凡庸さ、非完全性を客観的に突きつけられるテストを嫌う。自尊心を傷つけ、プライドをズタズタにし、自己肯定感を削ぎ落とすテストなんざ、クソくらえ。
それが多くの完璧主義者のあるがままの姿のようです。
一発勝負にめげないように
中間テストや期末テストなどの定期考査、順位付けがハッキリとする実力テスト。完璧主義の凡人が、こうした非日常の世界で一発逆転を狙うのは得策ではありません。
日常に蔓延る不完全な完璧主義と向き合わなければならないでしょう。
完璧主義を自認する学生さんが、ある意味ではその完璧性を確認する日常的手段。
それは、ノートです。
板書を書き写したり、計算過程を残したりするノート。
完璧主義すぎて動けなくなっている学生さんは、このノートの取り方を見直してみてはいかがでしょうか?
完璧主義者のノート
ノートと人となり
完璧主義者のノート。何となく、想像がつきますね。
- 細かい罫線が入っている
- ピシッと揃えようとした跡が見られる
- やけに字や図がキレイだ
- どこにも間違いやミスがないよう執拗に修正が施されている
ノートには、性格や思想が色濃く現れます。
潔癖な修正症候群
完璧主義者の一番の学友、それは“消しゴム”と“修正テープ”かもしれません。
完璧なノートを作成するには、これらが必要不可欠だからです。
でも、そうやって間違い含みの授業ノートを遠ざけていると勉強もあんまりしないのでテストも上手くいかなくなって、だんだん何も出来なくなって…。
敢えて断言しましょう。
間違いのないノートに意味などない、と。
失敗を書き溜めるノート
間違いのないノートに意味などないのは、失敗こそが、数多の失敗こそが、あなたを前進させる原動力であるためです。
学生さんにとって必須とも思われる「ノート」について考えてみることで、それを確かめてみましょう。
授業中のノート不要論
授業中はノートを取りますか?
そもそも、授業中にノートを取る必要なんてあるのかな?
教科書の答えが載っていない問題の答えを書き写すためとか、定期テストの模範解答が先生の板書そのままとか、やむを得ぬ事情がある場合を除いて、ノートを取る必要なんてないような気もします。
正しい答えは、教科書や参考書に載っているはずだと信じましょう。
完璧主義の方なら「まさか!」と及び腰になるかもしれませんが、完璧なノートへのこだわりが重荷になるのなら、それを捨てても構わないのです。
重荷を捨て去れば、より高く飛べるようになるかもしれません。
ノートに残すべきは、失敗
授業中にノートを取らないのであれば、ノートには何を書き付けるべきか。
あなたの、あるいはクラスメートの失敗を適当に書き残しておきましょう。できるだけ多くの失敗を。
- 公式の適用を間違えた
- 計算ミス
- 暗記ミス
- 落書き
ノートには間違いを残しておきましょう。消してはいけない。
何をミスったのか。どうしてミスったのか。どうすれば正解に辿り着けたのか、脇に書き加えていきましょう。
間違えたところは上から一本線か二本線で後から見ても分かるようにしておけば、それで十分。
くどいようですが、絶対に消してはいけません。
消しゴム・修正テープとお別れを
消しゴムと修正テープはテストの時間だけ使うようにしましょう。その代りに鉛筆を活躍させてあげてください。
もっといえば、ボールペンにおでまし願っても構いません。
そして、あなたの手と脳を奴隷の如く酷使してやりましょう。
失敗の山を築き上げるために。
効率が悪い?
「消したい!」気持ちを消すために
勉強中にどうしても間違えた部分を消して訂正したくなったら、ぐっとこらえるためにプラセボの活用をおすすめします。
飲み込むプラセボ
プラセボと一緒に「消したい!」気持ちを飲み込んでしまいましょう。
そうやって失敗を笑える余裕は、あなたをいくらか自由にしてくれます。
広義のプラセボ効果
プラセボには完璧主義を治す成分も気持ちを抑える成分も含まれておりませんが、それに資する何らかのお手伝いがプラセボにできれば、これ以上嬉しいことはありません。
完璧にする必要はないという心の余裕は、勉強に対するやる気をも育むように思います。たとえそれがプラセボ効果だとしても。
プラセボ効果なんかじゃどうにもなんねーよって?
NLPのすすめ
完璧主義を和らげることにも完璧に取り組みたいと思っちゃうお茶目なあなたには、世界中で応用・実践されているNLPの手法をオススメします。
NLPとは
NLPは神経言語プログラミングと呼ばれる、自己認識フレームワークに意識的になるための体系的手法を指します。
完璧主義的性格の自分と、完璧主義で何もしていないことに対して自己嫌悪に陥りがちな自分。
そうした両義背反、アンビバレンツな意識の断裂を回避するための認知行動療法といっても良いかもしれません。
この世界にはさまざまな悩みとそれを解消するための考え方やモノがあふれていますが、NLPもまたそうした悩みを解消するための手段・道具です。
思考の癖を意識して
「勉強してねーや」とか言いながら圧倒的な成績を軽々と残しているように見えるあいつも、あなたと同じような悩みを抱えますが、自分の弱みと思考の癖みたいなものを独自に体得し、何とかうまくやっているのです。
NLPはそうした経験的手法を精緻化・体系化したもの。
知れば即座に成績アップ!完璧主義的な傾向も消えてなくなる、なんて夢の手法ではありませんが、今後あなたがどう行動すべきか考える際に頼れる指針の一つになることは間違いありません。
何もしていないことに罪悪感を感じているくらいなら、少し自分から動き出してみよう。
という心の声は甘えた完璧主義の自分が発する逃げの一言だと認識することからしか、自分を変えることはできません。
取っ掛かりは簡単なほど良いのです。第一歩はマンガから、大いに結構。不完全でも良いから、とにかく始めてみることから全ては始まります。
結局、完璧にはなれない
結局のところ「俺スゲー」ができるマンガかアニメかライトノベルの主人公にでもならない限り、常に完璧なパーフェクト超人であることは不可能です。
自らの過ち、失敗を受け容れる度量を身に着けることでしか「不真面目な完璧主義」を根本的に解消することはできない。そう信じてみることから始めてみませんか。