完璧主義・完全主義で何もできない、したくない。
完璧主義の方は完璧にできることしかやりたくないため、完璧にできるか分からないことはやりたくない・やらない傾向があります。
悩み代弁者としてのインターネッツ
匿名の相談サイトには、貴方と同じく悩める住人達が名を知られぬ気軽さによって羞恥心から解放され、赤裸々に悩みを語っています。
匿名投稿に見る完璧主義
26歳女です。物心ついた時から生きづらさを感じていたのですが、最近それは私が完璧主義だからだと気づきました。考え方が常に0か100しかなく極端なのです。80なら生きてる意味ない、とか考えてしまいます。例えば、
発言小町「完璧主義過ぎて生きるのがつらい」
- 都内一等地に住んでいないとダメ
- TVに出てる芸能人にならなくちゃダメ
- 美人でスタイル良くなきゃダメ
- 若くないとダメ
- 大企業に勤めて社会に貢献しないとダメ
- 適齢期で結婚して子供を産まないとダメ
- 性格が良くて皆に愛されて友達が沢山いて、アクティブでリア充じゃないとダメ
- 高学歴高収入じゃないとダメ
- 親の老後に備えて何も不自由しないようにお金を貯めておかねばならない
現状を報告した後、人生の進路を求めています。
コンプレックスの塊です。毎日が苦しくて仕方ありません。
発言小町「完璧主義過ぎて生きるのがつらい」
どうしたら楽に生きられますか。人生が楽しめますか。他人を気にしなくなれますか。
同じ悩みを共有する仲間の存在は、幾分か心理的な負担を和らげ、ストレスを解消してくれるかもしれません。
ただネット上の情報を納得しながら読み進めるのは対症療法であって、根本的な対処とはなりえないのもまた事実。
根本的解決へ向かう一歩
自分が完璧でないことは重々承知しているし、完璧な人などいないと頭では分かっている。しかし、それでも治すことができるなら…。
もしかするとそのお悩み、プラセボ(偽薬)で解消できるかもしれません。
完璧主義者の2分類
『小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密』では、完全主義者を2種類に分けて説明しています。
- 健全な完全主義
- 不健全な完全主義
不健全な完全主義
なんとも大味な分け方ですが、多くの完璧主義・完全主義者にとっては納得のいくものかもしれません。
しかし、どこかその健全性をも信じておられるのではないでしょうか?
と。
その通り。
健全と不健全のバランス
健全な完璧主義と不健全な完璧主義は隣人同士、同じ人の中にあるバランスでもって組み込まれています。
表裏一体の関係性、あるいはシーソーの両端にのる双子の兄弟姉妹。とすれば、そのバランスを健全寄りにしてやることで、事態は好転するかもしれません。
処方箋のいくつかが、こちらの書籍で示されています。
性格を変えることはできるか?
心理学が教えるところによれば、人が自身の性格を変えることは簡単ではありません。
また強迫的な観念も、押さえつけようとすればするほど強固に立ち現われてしまい、それを変えることはやはり容易ではありません。
性格よりも行動を変えよう
しかし比較的簡単に変えることができるものも明らかとなっています。
簡単に変えられるものとは、行動です。
人には、自身の行動から遡って自分の性格を知るというお茶目な一面があります。
これを利用すれば、以下のことが可能になります。
まず、行動を変える。それに従って、性格が変わる。
順番を間違えてはいけません。
- 行動を変える
- 性格が変わる
まずは行動を変えなければならないのです。
行動心理学・進化心理学の知見
精神科医ジグムント・フロイトが光を当てた無意識の領域。
人の思考や行動はこの無意識領域に大きく依存していますが、日常生活において意識されることはありません。というか、意識できないからこその「無意識」なのでしょう。
結果的に心理学の探求は行動を重視することとなります。
その深奥にあると思しき性格や心理を理解するには、ある種の物語を構築するしかありませんが、物語に科学的な根拠を与えることは可能でしょうか?
実は、「進化心理学」がその答えを見出そうとしています。というか、「進化心理学」そのものが答えであろうとしています。
「行動心理学」や「進化心理学」は、あなた自身の理解を深め、よりよき行動のきっかけとなってくるパワフルな学問になりつつあります。
完璧主義者のあなたなら
さて学問の進展はさておき、実際に具体的な処方箋を考えてみましょう。
行動を言葉で表現してみる
完璧主義も人それぞれでしょうから、あなたなりの完璧主義的行動から変えていくことになります。
行動を変えるための第一歩は、実際に行っている完璧主義的な行動と、理想的な行動を言葉で表現してみることです。
- レポートや資料を作らないといけないなら、初稿はできの悪いものを。部分の完璧は後回しに。
- 掃除を始めるなら、まずは大きなゴミだけを拾うことから。隅っこのホコリを見てはいけません。
- 電話しなければならないなら、電話をかけてから何を話すか考える。
- メールなら、一度だけ見直して「えいやっ!」で送ってしまう。
- 完璧を求めて先送りするより、早いとこ失敗する。
この言語化作業も、完璧にする必要はありません。ぼちぼちやっていきましょう。
ただ、言うは易し。行うは難し。
不完全なプラセボ
でも、もしかするとそのハードル、プラセボ(偽薬)で下げることができるかもしれません。
完璧を求めたくなったら、プラセボ一粒。飲んでもいいし、舐めても、噛んでも構いません。
とにかく、意味のない無駄な行動を取り入れてみましょう。プラセボという不完全さを口にしてみましょう。それは、完全なる無駄な行為です。毒にも薬にもなりません。
しかし、完璧主義のあなたが求めるべきは、この不完全さそのものなのです。
口の中から消え去ったら、少し目標を低いところに設定し直す、あるいは取り敢えずの完成を目指してみてください。不完全でよいのだと、無理矢理に言い聞かせてください。
だって、もうすでに無駄な行為をしてしまっているのだから。行動を変えるきっかけに、プラセボを。
プラセボ効果?
当サイトを運営するプラセボ製薬では、完璧主義者の不完全な行動を促すきっかけとなるプラセボ食品「プラセプラス」を販売しています。
もちろんプラセボなので、気分を高揚させるヤバイ成分や、行動を変容させる有効成分を含んではおりません。単なるニセの錠剤風お菓子です。
もし、その服用によりあなたの完璧主義的傾向が和らぎ、なんとなく良いなという感じが得られたら、それこそまさにプラセボ効果です。
繰り返しになりますが、プラセボには完璧主義を治す何らの成分も含まれてはおりません。ただの気休めにしか過ぎないものです。
しかし、あなたの求めるものは、まさにこの気休めの効果かもしれません。
物足りない方へ
と、完璧な反論が即座に脳裏に浮かぶ完全主義者のあなたには、別口の解決策が必要かもしれませんね。
気休めなんかじゃどうにもならなければ、世界中で応用・実践されているNLPの手法をオススメします。
NLPとは
NLPは神経言語プログラミングと呼ばれる、自己認識フレームワークに意識的になるための体系的手法を指します。
完璧主義的性格の自分と、完璧主義で何もしていないことに対して自己嫌悪に陥りがちな自分。
そうしたアンビバレンツな意識の断裂を回避するための認知行動療法といっても良いかもしれません。
この世界にはさまざまな悩みとそれを解消するための考え方やモノがあふれていますが、NLPもまたそうした悩みを解消するための手段・道具です。
NLPのすすめ
経営者やプロのスポーツ選手もあなたと同じような悩みを抱えますが、NLPなどの手法を実践することで高いパフォーマンスを発揮しています。
何もしていないことに罪悪感を感じているくらいなら、少し自分から動き出してみるのが良いかもしれません。
「という心の声は甘えた完璧主義の自分が発する逃げの一言だと認識することからしか、自分を変えることはできません。