冬の眠りに関するそんなお悩みをお持ちの皆様に「掛布団」の大切さ、それも「薄い掛布団」を使うことの有用性を説明した記事がかなりのアクセスを集めています。
だ~がしかし、だがしかし。
寒い冬が過ぎ、安らかな気候の春が来て夏になり秋を迎えようとも、布団があつくて眠れない!の悩みは全気候に共通なようです。
本記事では厚すぎる布団のせいで寝汗がひどかったり、寝苦しかったりでお悩みのあなたに解決の糸口を提示できればと思います。
布団派?ベッド派?
前回記事では掛布団に着目しましたが、今回は「敷布団」に注目したいと思います。
そんなベッド派の皆様には直接的な解決策は提示できないかもしれませんが、何らかの参考にはなるかと…。
ベッドを取り替えることなんて考えたくもないなら、インナー(肌着)にこだわってみるのが良いかもしれません。
最強の地球温暖化因子とは?
突然ですが、地球温暖化にもっとも影響のある物質はなんだかご存知でしょうか?
そりゃもちろん、二酸化炭素(CO2)?
いいえ、実は最強の地球温暖化因子は二酸化炭素ではありません。実はもっと温度をため込んでしまう物質がとっても身近に存在しています。
水(H2O)です。
水の惑星である地球は、水を大量に湛える海と水蒸気を含む大気があるために温度変化がとても小さく抑えられています。水の少ない砂漠の昼夜における寒暖差や月の温度変化を考えれば、気温に関する水の効果は非常に重要であることがわかります。
水のふとん温暖化効果
さて、水の温暖化効果と睡眠時の暑さによる寝苦しさとはどのような関係があるのでしょうか?
実は、ヒトが眠る際には体温を上手に低下させなければなりません。
主に血液を循環させ身体の中心部を周縁部の温度に近づけること、および体表に汗をかき周縁部の温度を下げることでそれを達成しますが、熱を水蒸気(寝汗)に乗せてうまく逃すことができなければ体温低下は上手くいきません。
単純化してしまえば、こうなります。
暑くて眠れない! = 水蒸気をうまく逃がせていない!
暑すぎて眠れないなら
とお嘆きなら、あなたの身体が睡眠状態へ移行しようとして吐き出した熱を含む水蒸気を上手に逃すことを考えなければなりません。
その際に見過ごされがちなのが、「敷布団」です。
寝具の悩みに関してはどうしても「掛布団」に目が行ってしまいますが、暑さでお悩みならそれ以上に「敷布団」に注目しなければなりません。
よっしゃ、ほないっちょ奮発して水蒸気(寝汗)を逃すためのえぇ敷布団を買うてやな…ちょっと待った。
敷布団に注目する前に、さらにその下に目を向けてみましょう。
床は熱をため込んじゃう
敷布団を畳やフローリングの床に直接敷いているなら、朝起きた直後の布団の下の温度を確かめてみてください。きっとほっかほかになっていると思います。
あなたの身体から逃がそうとした熱は、床に吸われて今度は逆にあなたを温めようとしています。天然ホットカーペット状態であなた自身をホットな状態に戻そうとします。
この状態は、水蒸気(寝汗)に含まれる熱を床ではなく部屋全体に捨ててしまうことで解消することができるでしょう。
その1.5 cmが決め手です?
床へ熱を伝えず、また床から熱を受けないようにするにはどうすればよいのでしょうか?
簡単です。空気の層をサンドイッチしてしまいましょう。
ここで重要なことは、湿気を吸う敷マットみたいなものではなく、すのこ状のものでリアルに、物理的に空気の層を挟み込んでしまうことです。
「除湿」のもっとも重要な意義は、熱を含んだ水蒸気を逃がすことです。
たったこれだけのことで熱を含んだ水蒸気の逃げ道が確保され、布団にこもる熱をうまく逃がすことができるようになり、現代人を悩ます布団温暖化の悩みは軽減することでしょう。
ベッド派のあなたに
ベッドの場合はマットレスの変更を考えてみてもよいかもしれませんね。分厚い一枚マットレスから、除湿すのこ&薄いマットレスへ変えてみる、みたいに。
色々と試してみてください。
さらに寝具にこだわるならば
全ての季節において、すのこ状のものを敷いてふとんの下に空気の層を作ることで布団内温度が低下しない悩みは小さくなるでしょう。
また敷布団自体にこだわるなら、少々お値段は張りますが、高機能な布団が開発・販売されています。
「眠り」という人生の大きな部分を占める重要な時間をこの上で過ごすことを考えれば、投資する価値は十分にあると思いますので、お財布の中身等々お考え合わせの上ご検討ください。